通信工学読書案内
通信工学は人々のコミュニケーション活動に立脚しており、社会のありかたと 密接に関係して発展してきた学問分野です。そのため、いろいろな観点から社会と接し、真に必要とされている通信の基盤技術を研究開発することが
我々の使命です。専門分化がすすみ、 大学から共通教育の場(教養部など)が消えつつある昨今の現状では、工学部に在籍する大学生が広く社会のことを考える場は、減少しつつあるように
思われてなりません。 ここでは、普段お世話になっている 数式の並んだ自然科学系の本から離れて人文社会科学の立場から書かれた本を紹介しましょう。以下では試しに、普通教育(リテラシー教育)の終着点といえる
高校の科目別に便宜上分類してみました。
- 社会
- 世界史
- 城水元次郎:"電気通信物語ー通信ネットワークを変えてきたものー",
オーム社(2004).
その誕生から現在にいたる電気通信技術の変遷を読み物調でまとめられている。電気通信の技術開発に携わる者、携わろうと志す者は読んでおいて損はない。電車、バスのなかで気軽に読めるのもいいところ。 (2004/9/27)
- 祝田秀全:"歴史が面白くなる 東大のディープな世界史", 中経出版(2013).
東大の入試問題にみる世界的視点からみた歴史の流れから、世界のつながりを実感しよう。
(2013/12/2).
- 鬼塚史朗:"通信の歴史−理科電話の実験的考察−", 東京図書出版会 (2007). 通信技術の歴史を紹介するととともに, その基礎実験の方法を分かりやすく紹介。(2019/5/11).
- 佐藤靖:"科学技術の現代史−システム, リスク, イノベーション−", 中公新書 2547, 中央公論新社 (2019). 第二次世界大戦から現代までの科学技術の発展を振り返る。(2019/10/22).
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- 日本史
- 石原藤夫:"国際通信の日本史ー植民地化解消へ苦闘の九十九年ー",
東海大学出版会(1999).
江戸末期から昭和40年代前半までの国際海底ケーブルの歴史を 私見を交えながら詳述している。国際光ファイバ海底ケーブルの
勉強をしようと考えている人には、いろいろと参考になるでしょう。 (2000/2/14)
- 松田裕之:"明治電信電話ものがたりー情報通信社会の原風景ー", 日本経済評論社(2001).
江戸末期から明治にかけての電信電話が日本に持ち込まれて、定着するまでの 歴史をたどる。電話事業の「官営」、「民営」論がその創始期にすでにはじまって
おり、初期には「定額制」であったことなど興味深い事実を知ることができる。 また、軍事・警察的な目的で電信電話が普及していく様は、電気通信に携わる
技術者として考えさせられることが多い。 (2001/5/23)
- 福島雄一:"にっぽん無線通信史", 朱鳥社(2002).
マルコーニの無線通信実験が明治時代に日本に紹介されて後の、日本技術陣の技術開発を描く。いち早く無線電信を実用化し、当時の大国ロシアとの戦争に勝利した記述は、土壇場でのふんばりの重要性を教えてくれる。 (2003/6/4)
- 中野明:"サムライ、ITに遭う-幕末通信事始-", NTT出版(2004).
幕末、開国のきっかけとなるペリーの黒船来航時、西洋文明の利器として、蒸気機関車と電信機がもちこまれた。本書では、横浜で行われたこの電信機を使ったデモンストレーションを詳細に検証している。 (2004/10/31)
- 石原藤夫:"国際通信の日本史", 栄光社出版(2008).
幕末から明治初期の不平等条約は、日露戦争後に無くなったのかと思いきや、国際海底通信ケーブルに関する不平等条約は、昭和44年まで厳然として残っていた。私自身、今回初めて知ったことだが、国際的に活躍する通信技術者としては知っておいてほしい。 (2010/1/13).
- 藤井信幸:"通信と地域社会", 近代日本の社会と交通5, 日本経済評論社(2005).
郵便、電信、電話の発展史を、都市と地方の状況を比較しながら紹介。通信技術の用途に応じた棲み分けなどについても解説あり。 (2010/5/25).
- 大野哲弥:"通信の世紀−情報技術と国家戦略の150年史−", 新潮選書、新潮社 (2018).
明治の幕開けとともにはじまった国家の存亡を賭けた情報通信インフラを巡る闘い。現在のサイバー空間での闘いにつながる序曲が既にはじまっていた。 (2019/4/21).
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- 地理
- 現代社会
- 小泉賢吉郎:"科学技術論講義ー社会の中の科学・技術を考えるー", 倍風館(1997).
科学、技術、技術革新について考えることはあるが、現場ではそれが 妙に具体的なことになってしまう。もっと大きな立場からたまには 眺め直してみたいものである。技術の”支援ネットワーク”の形成に
ついてのお話は、特に考えさせられるところがあった。 (2000/3/10)
- 岩崎武雄:"哲学のすすめ", 講談社現代新書66 (1966).
科学とは事実を記述することであり、価値判断を与えることはできない。 価値判断を与えることが哲学の使命であり、哲学なしに人は生きていくことが
できない。科学技術を学び、仕事としていく上で、一度は読んでおくべき書。 (2001/1/9)
- 岩崎武雄:"正しく考えるために", 講談社現代新書285 (1972).
考えるとは?どのように考えるか?論理的に考えることの意味をやさしく 教えてくれる。
(2001/1/16)
- 会田雄次:"リーダーの条件", 新潮文庫(草277=1)(1982).
リーダーに求められる条件とは?しかし、いろいろな短文の寄せ集め的な 構成は何がいいたいのかよく分からないところもある。 (2002/5/21)
- 林雄二郎編著:"先端技術と文化の変容ー日本とフランスからの提言ー",
NHKブックス547, 日本放送出版協会
(1988).
科学技術と文化のかかわりあいとは?それは蒸気機関発明以前の西欧文明において同一次元のものであった。その乖離が大きくおこったのちに、日本は西欧文明を受け入れた。そのため、技術と文化が本来同次元のものであったことを理解できていない。現在は、技術と文化の再接近がおこっているという。 (2002/6/16)
- 大平号声、栗山規矩:"情報経済論入門", 社会と情報ライブラリ, 福村出版 (1995).
情報化社会を経済学的に見るのはどうすればよいか?また確立されたとは言いがたい内容をわかりやすく解説。 (2004/1/26)
- 勝野頼彦:"高大連携とは何か", 学事出版 (2004).
入試を唯一の接点としてきた高校と大学の関係をどう変えていくか?教育システムの再構築を目指す取り組みを紹介する。 (2005/5/4)
- イヴァン・イリイチ著、渡辺京二/渡辺梨佐訳:"コンヴィヴィアリティのための道具", 日本エディタースクール出版部 (1989).
コンヴィヴィアリティ(自立共生)の思想には共鳴できるが、実際どう実現するかは別問題。競争至上の現代人が頭の片隅に追いやってしまった人間本来の姿を取り戻すにはどうすればいいのだろうか?しかし、「本来」とは??と考えると、哲学・思想書には考えさせられます。 (2006/7/20)
- 正高信男:"ケータイを持ったサル", 中公新書1712, 中央公論新社 (2003).
若者の奇異な行動を「日本人の猿化」として理解。「サル」にケータイを与えてしまった弊害は開発者が解決する必要があるのか??(2006/7/25)
- 鶴木眞編:"はじめて学ぶ社会情報論", 三嶺書房 (1995).
十年ひと昔とは言いますが、情報通信関連の用語がこうも陳腐化するとは、驚きです。そんな技術基盤が社会に及ぼす影響たるや、いまだに収束するとは思えません。(2006/8/28)
- 池田信夫:"電波利権", 新潮新書150, 新潮社 (2006).
放送と通信の融合はなぜ一筋縄ではいかないのか。アナログハイビジョンの失敗の背景等情報通信の影の部分を知るにはおもしろい一書。(2006/9/16)
- 栗原孝、須賀由紀子、藤村正之、富田英典、土屋薫、森谷健:"情報文化と生活世界", 社会と情報ライブラリ, 福村出版 (1998).
日常生活における情報とのかかわり方について、諸側面から考察が加えられている。情報化の及ぼす影響をどうとらえるかについて考えてみよう。 (2006/12/15)
- 守弘仁志、岩佐淳一、大野哲夫、小谷敏、城戸秀之、早川洋行、新井克弥:"情報化の中の<私>", 社会と情報ライブラリ, 福村出版 (1996).
押しよせる情報化の波に、我々は主体的に対応できているのであろうか?情報化によって失われるもの、新たに生まれる価値観などの問題点を提示 (2007/1/30)
- 大石裕、吉岡至、永井良和、柳澤伸司:"情報化と地域社会", 社会と情報ライブラリ, 福村出版 (1996).
情報化を歴史的に捕らえた場合、新聞、ラジオ、テレビもその時代のニューメディアであり、政治経済などその時々の社会情勢に大きな影響を受けながら我々の生活に定着していったことを思い出そう。(2007/2/28)
- 伊藤守、小林直毅:"情報社会とコミュニケーション", 社会と情報ライブラリ, 福村出版 (1995).
社会科学の立場からみたコミュニケーションとはどのようなものか?を概観してみよう。(2007/4/16)
- 澤井敦、小林修一、菅野博史、干川剛史、鈴木智之:"現代社会理論と情報", 社会と情報ライブラリ, 福村出版 (1996).
言語、システム、情報理論などを社会論的にみると、どういう意味があるのかを書いてあるような気がする。(2007/7/16)
- 山内直人:"NPO入門 <第2版>", 日経文庫1016, 日本経済新聞社 (2004).
最近よく耳にするけど、NPOって何だ?どんな社会役割をにない、どんな活動をくりひろげているのか、ちょっと覗いておこう。(2007/9/23)
- 小林修一、加藤晴明:"<<情報>>の社会学", 社会と情報ライブラリ, 福村出版 (1994).
社会科学の立場からみたコミュニケーションとはどのようなものか?を概観してみよう。(2007/10/17)
- 堀公俊:"ファシリテーション入門", 日経文庫1026、日本経済新聞出版社 (2004).
実のある会議をするにはどうすればよいか?協働効果を高めるファシリテーターの役割りについて概観しよう。(2010/7/23)
- 堀公俊:"ワークショップ入門", 日経文庫1192、日本経済新聞出版社 (2008).
つまらない会議を実のある会議に変身させるにはどうすればよいか?いろいろと使えそう。(2010/8/2)
- 林幸秀:"理科系冷遇社会-沈没する日本の科学技術-", 中公新書ラクレ366、中央公論新社 (2010).
このままでは技術立国の道は先細りするのみ。きつい仕事のわりに評価の低い科学技術者は、国民ともども国際社会の落伍者となるのか?今ならまだ間に合うかも。(2010/11/12)
- 武田邦彦:"偽善エコロジー-「環境生活」が地球を破壊する-", 幻冬舎新書081、幻冬舎 (2008).
これまで「いいこと」と思い込んでやってきた「リサイクル」。「リサイクル」に出した後のものはどうなっていくのか?確かに市の広報誌でも、生協の広報誌でもはっきりと見たことがないような気がしてきた。「リサイクル」は幻想だったのか?(2011/4/19)
- 小林公夫:"高学歴な親はなぜ子育てに失敗するのか", 中公新書ラクレ399、中央公論新社 (2011).
子育ての難しさが実感される。第三者としての視点が持てればいいのですがね。(2012/4/21)
- 榎本博明:"お子様上司の時代", 日経プレミアシリーズ217、日本経済新聞出版社 (2013).
上司と部下の関係が崩壊している。両者ともに言い分、落ち度はある。組織運営に実害がなければいいが?(2013/10/9)
- 藻谷浩介, NHK広島取材班:"里山資本主義―日本経済は「安心の原理」で動く―", 角川oneテーマ21 C-249、角川書店 (2013). 田舎へのユーターン、明るい未来はそこにあるかもね?(2013/11/4)
- 高橋暁子:"ソーシャルメディア中毒―つながりに溺れる人たち―",
幻冬舎エデュケーション新書002、幻冬舎
(2014). リアルワールドに戻ってこーい。(2014/12/21)
- 榎本博明:"薄っぺらいのに自信満々な人", 日経プレミアシリーズ281、日本経済新聞出版社 (2015). ポジティブすぎる、ネガティブすぎる、中庸を行く難しさ。学生の行動をどのように理解すればいいのやら?(2015/8/7)
- 岡田尊司:"インターネット・ゲーム依存症−ネトゲからスマホまで−",
文春新書995、文藝春秋 (2014). ネトゲのことが気になって、大学には来なくなり、昼夜逆転で生活も無茶苦茶。留年を繰り返し、ついには退学。ご家族や教員の言うことには聞く耳持たずで、廃人への道をまっしぐら。そんな人生に悔いはないのか?(2018/9/29)
- 倉澤治雄:"中国、科学技術覇権への野望−宇宙・原発・ファーウェイ−",
中公新書ラクレ691、中央公論新社
(2020). 今世紀に入っての中国の技術水準の進歩は驚異的である。米中の先進技術を巡る覇権争いは日本の将来も大きく左右することになりそうだ。(2020/8/18)
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- 倫理
- 永田良昭:"心理学とは何なのか", 中公新書2125, 中央公論新社 (2011).
心理学を学べば、話している相手の心が読めるようになる?ってわけにはいかないが、アカゲザルの子供はおっぱいのでる疑似母猿よりも触り心地のよい疑似母猿を好むことは腑に落ちた。 (2013/4/26)
- 加藤俊徳:"高学歴なのになぜ人とうまくいかないのか", PHP新書992、PHP研究所
(2015). 人とのコミュニケーションがうまくいかず、就職で苦労する学生が増えている。学校で学ぶことは社会生活のほんの一部なのに、小さいときから、そこに重点を置きすぎ。(2017/7/11)
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- 政治・経済
- 藤井耕一郎:"通信崩壊ーIT革命と規制緩和の結末ー", 草思社 (2002).
激動する通信業界の裏では何が起こっているのか? 就職先を決める前に一度読んでおいてもいいかも知れないが、悩みはより深まる かも知れませんね。 (2003/2/20)
- 依田高典:"次世代インターネットの経済学", 岩波新書(新赤版)1319, 岩波書店 (2011).
ネット産業の収益構造ってどうなっているの?「電話代タダ」って、身銭を切ってだれかが無料サービスをしてくれているの?よくわからない通信業界の裏事情を概観しよう。 (2013/5/27)
- 友野典男:"行動経済学―経済は「感情」で動いている―", 光文社新書254, 光文社 (2007).
経済学で現実の問題を考えると、「感情」が重要な要素となる。「感情」を採り入れた経済学はどのようにパワフルか。(2016/6/14)
- 井上智洋:"人工知能と経済の未来―2030年雇用大崩壊―", 文春新書1091, 文藝春秋 (2016).
人工知能に仕事を奪われるは本当か?どんな仕事が人工知能で代替され、されないかを知って、未来の雇用に正しく備えよう。(2017/12/12)
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- 経営
- 藤井耕一郎:"通信崩壊ーIT革命と規制緩和の結末ー", 草思社 (2002).
激動する通信業界の裏では何が起こっているのか? 就職先を決める前に一度読んでおいてもいいかも知れないが、悩みはより深まる かも知れませんね。 (2003/2/20)
- 宮田秀明:"理系の経営学", 日経BP社 (2003).
経営には理系的なセンスを次々採り入れていかないと、これからの国際競争には勝ち抜いていけないと強調。理系人間にとっては頑張る気を起こさせてくれる本。 (2003/5/30)
- 藤末健三:"技術経営入門(改訂版)", 日経BP社 (2004).
技術者にとっての経営に関する最新の情報を手軽に読める本。 (2004/10/26)
- 近藤光雄:"マーケティング・リサーチ入門", 日経文庫1011、日本経済新聞社 (1991).
マーケティング・リサーチって何?実は、理系学生にとってもたいへん重要な必修科目である。
(2005/4/29)
- 近藤光雄, 小田宜夫:"マーケティング・リサーチの実際", 日経文庫1009、日本経済新聞社 (2004).
マーケティング・リサーチってどうやったらできるの?いくつかの実施を見ながら、やるべきリサーチの内容を考えてみよう。 (2005/5/15)
- 佐野良夫:"顧客満足の実際", 日経文庫839、日本経済新聞社 (1996).
顧客満足(CS)を目指すための実践的方法を解説。アンケート調査表の作成から、アクションプランのねり方まで詳説。(2005/6/7)
- 小川孔輔:"ブランド戦略の実際", 日経文庫487、日本経済新聞社 (1994).
「ブランドって何?」「ブランドってどうやって作られるの?」企業が凌ぎをけずるブランド戦略を概観してみよう。(2005/6/15)
- 酒井隆:"アンケート調査の進め方", 日経文庫833、日本経済新聞社 (2001).
誰にでもできそうなアンケート調査、しかし、いろいろと気をつけないと有意な結果は得られません。(2005/9/28)
- Mathias
M. Coburn(菅澤喜男訳):"コンペティティブ テクニカル インテリジェンス", 情報・技術経営シリーズ8、コロナ社 (2003).
苦労して研究開発した技術が会社の経営という面からはどのように使われるかをみておこう。(2005/10/29)
- 大内東、高谷敏彦、森本伸夫:"技術者のための現代経営戦略の方法―バランススコアカードを中心として―"、コロナ社 (2005).
経営戦略とは何か?大学・会社がうまくいかないと研究もできなくなる。どうやって事業を展開すべきかの設計図を描いてみよう。(2005/11/23)
- 平松貞実:"世論調査で社会が読めるか―事例による社会調査入門―"、新曜社 (1998).
社会調査としての世論調査の結果をどうとらえればいいかを、多くの実例を交えて解説している。読みやすい一冊である。(2005/12/5)
- 株式会社博報堂ブランドコンサルティング:"図解でわかるブランドマーケティング"、日本能率協会マネジメントセンター (2000).
「ブランド」って何?「ブランド」はどうやって作られるの?を理解しよう。(2006/4/24)
- 水島温夫:"「技術者力」を鍛える−現場からイノベーションを起こすための人材鍛錬法"、PHP研究所
(2007).
日本人は「二」族で、欧米人は「ヲ」族、「二」族にあったイノベーションのすすめかたって?視点が興味深く、一挙に読んでしまった。(2007/8/16)
- 相原孝夫:"コンピテンシー活用の実際", 日経文庫865、日本経済新聞社 (2002).
高業績者に学ぶことは多いはず。経営の現場に採り入れられつつある新たな評価概念を高等教育にも採り入れられないか。(2008/3/1)
- 岩崎夏海:"もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら", ダイヤモンド社 (2009).
マネジメントの手法がいろいろなところに応用できる可能性があることを、分かりやすく教えてくれる。大学の研究室にも「マネジメント」が必要に感じられた。(2010/6/6)
- 玉村豊男:"里山ビジネス", 集英社新書0448B、集英社 (2008).
田舎で暮らして生計を立てる。とっても魅力的だが、本当にうまくいくのかな?癒しをもとめる現代人の心をつかむことに商機がある。元手もかかるのですね。(2010/7/19)
- フレデリック W. テイラー(有賀裕子訳):"|新訳|科学的管理法―マネジメントの原点", ダイヤモンド社 (2009).
何かをやるには、その作業管理が必要である。どのようにすれば科学的な管理ができるかの古典。(2015/9/29).
- マイケル・アブラショフ(吉越浩一郎訳):"アメリカ海軍に学ぶ「最強のチーム」のつくり方", 知的生きかた文庫8341, 三笠書房 (2015).
軍事組織は負ければ、死に直結する。そのために、最強のチームを作って勝つことは、生死の問題となる最上の解を与えることになる。(2016/2/21).
- 原尻淳一:"企画のつくり方", 日経文庫1330、日本経済新聞出版社 (2015).
企画をたて、実施することは、創造的な社会人として必須のスキルである。そのための処方箋を勉強しておくと、何かと役に立ちそうである。(2016/7/24)
- 戸部良一、寺本義也、鎌田伸一、杉之尾孝生、村井友秀、野中郁次郎:"失敗の本質―日本軍の組織論的研究―", 中公文庫と−18−1、中央公論新社
(1991).
第二次世界大戦における日本軍の失敗から、日本的組織における意志決定の危うさを指摘する。近年の国際競争での負け続きに通じる教訓が満載である。(2017/8/9)
- 齋藤和紀:"シンギュラリティ・ビジネス―AI時代に勝ち残る企業と人の条件―",
幻冬舎文庫456、幻冬舎 (2017).
AI技術の急速な普及により、AIの能力が人智を超えるシンギュラリティの到来が予測されている。シンギュラリティを越えて生き残るには。(2017/12/13)
- 山口周:"世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?―経営における「アート」と「サイエンス」―", 光文社新書891、光文社 (2017).
新たな発想の根源はアート的感覚にある.理論的枠組みを超えた新たな発想力を鍛えよう。(2018/10/2)
- 佐々木俊尚:"仕事するのにオフィスはいらない―ノマドワーキングのすすめ―",
光文社新書413、光文社 (2009). いつでも、どこでも、ノートパソコン1台あれば仕事ができる。コロナ禍の強制リモートワークにより急速に普及。(2019/5/19)
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- 日本語
- 文章表現
- 牧野賢治:"理系のレトリック入門ー科学する人の文章作法ー", 化学同人(1996).
阪大理学部化学科出身で元新聞記者の著者がまとめた読ませる文章を 書くためのキーポイント。”体言止め”は止めましょうと書かれているのを
無視して、あえて書いてしまうような私どもにはいろいろと参考になる ことが多い。(2000/2/18)
- 本多勝一:”実戦・日本語の作文技術”, 朝日文庫, 朝日新聞社(1994).
多くの具体例によって読点の打ち方の原則を示し、分かりやすい論理的な文章を 書くための方法を教えてくれる。この本を読んで、ここの表題を”国語”から
”日本語”に変えてしまいました。(2000/4/17)
- 本多勝一:”日本語の作文技術”, 朝日文庫, 朝日新聞社(1982).
読んでもらうための文章を書くにはどうしたらいいかを新聞記者である著者が 具体的に解説している。本を読んだ後で、自分の書いた文章を読み返して
みよう。(2000/5/2)
- 板坂元:”考える技術・書く技術”, 講談社現代新書327, 講談社(1973).
どうすれば読んでもらうための文章が書けるかを、資料集めの段階から 実際に原稿用紙に書く段階までを詳細に解説。例文も多くわかりやすい。 (2000/8/10)
- 外山滋比古:”ことばの作法ー気になることば、きれいなことばー”, 知的生きか文庫, 三笠書房(1987).
普段なにげもなく使っていることばの気になる点、誤用指摘したエッセイ集。 気軽に読んでみよう。(2002/11/15)
- 清水義範:”大人のための文章教室”, 講談社現代新書1738, 講談社(2004).
いろいろな文章の書き方の表技、裏技を公開。 こんな文章を書いていると、著者のおこられそう。(2005/4/15)
- 言語技術の会編:”実践・言語技術入門―上手に書くコツ・話すコツ―”, 朝日選書396, 朝日新聞社(1990).
いろいろな文章の書き方から話し方を網羅的に解説。簡単な例文を使って具体的に手ほどきされており、読みやすい。(2007/5/31)
- 日本経済新聞社編:”謎だらけの日本語”, 日経プレミアシリーズ210, 日本経済新聞出版社(2013).
言葉って難しいね?レポート等文章を書くときはよく考えて!(2013/10/27)
- 宮川俊彦:”昇格する!論文を書く”, 角川oneテーマ21,
B-51, 角川書店(2003).
文章はその人となりを表す。(2014/7/10)
- 石川九楊:”日本語とはどういう言語か”, 講談社学術文庫2277, 講談社(2015).
日本語ってどんな言語なのか。毎日使っているのに、どのように説明するかは難しいね。(2015/9/11)
- 口語表現
- 永崎一則:"なぜか人に評価される人の話し方", PHP文庫, PHP研究所(2007).
「日本語の乱れ」が指摘されることは日常茶飯である。しかし、言葉の乱れで損をするのは、その本人である。気持ちよく仕事をすすめるためにたまに読み返して、自分の生活を見直してみよう。(2007/10/2)
- 英語
- 一般
- 新津信治、里中哲彦:”たたかう英文法”, 洋泉社(1996).
英文法書には書いてない、文法の理屈を関西弁で熱く語る。 (2000/12/23)
- 鈴木孝夫:”日本人はなぜ英語ができないか”, 岩波新書(新赤版)622,
岩波書店(1999).
確かに当たっているような気がする本当の理由。 (2003/3/25)
- 白井恭弘:”外国語学習の科学―第二言語習得論とは何か―”, 岩波新書(新赤版)1150,
岩波書店(2008).
科学的な英語学習法とは。思ったような近道ではないようだ。 (2008/12/16)
- 杉本大一郎:”外国語の壁は理系思考で壊す”, 集英社新書0562E, 集英社(2010).
分解、効率化などの理系的思考は確かに重要だと思った。 (2010/12/26)
- 関口雄一:”多忙社員こそグロービッシュ―完璧を求めない英語「再」入門―”, 中公新書ラクレ398, 中央公論新社(2011).
完璧を求めると、いつまでたっても無理。当たり前か。 (2014/8/31)
- 津守光太:”aとtheの底力−冠詞で見えるネイティブスピーカーの世界”, プレイス(2008).
ずーっと気になる冠詞の世界、この本読めば少しはましになるような気もする。 (2015/1/14)
- オーラル・コミュニケーション
- ライティング
- マーク・ピーターセン:”実践 日本人の英語”, 岩波新書(新赤版)1420,
岩波書店(2013).
自分の書いていた英文が恥ずかしくて穴に入ってしまいたいけど、書かないと上手にならないしね。
(2013/8/5)
- 数学
- 論理学
- 沢田允茂:"現代論理学入門", 岩波新書(青版)452、岩波書店(1962).
「論理的に考える。」とはいうが、論理ってなんだ。論理回路とは違うなにかを考えてみよう。
(2004/9/18)
- 森田邦久:"理系人に役立つ科学哲学", 化学同人(2010).
科学的な考え方の基礎についてある程度は分かっていたつもりでいたけれども、この本を読んでみると、よく考えていなかったことがよくわかりました。 (2011/11/4)
- 計画数学
- 加藤昭吉:"計画の科学ーどこでも使えるPERT・CPMー", 講談社ブルーバックスB-35(1965).
なにかことをおこす前に計画を練って、効率よくものごとを すすめることは大事である。しかし、経験や勘に頼って 失敗することも多い。そんなとき、一度この科学的な
計画法を学んでみてはどうでしょう。 (2000/6/8)
- 数学基礎
- 堀場芳数:"円周率$\pi$の不思議ーアルキメデスからコンピュータまでー", 講談社ブルーバックスB-797(1989).
円周率の歴史をざっくりとふりかえってみよう。三角関数や微積分との 関係を高校数学の復習してみよう。 (2000/5/26)
- 上野喜三雄:"ソリトンがひらく新しい数学", 岩波科学ライブラリー4 (1993).
ソリトンの発見から量子群の研究にいたるソリトン研究の道程を1980年代 初頭の佐藤理論を中心に解説。気楽に読んでみよう。 (2000/9/20)
- 堀場芳数:"素数の不思議ーその発見からコンピュータ計算までー",
講談社ブルーバックスB-1028(1994).
素数って何かを気軽に復習してみよう。数表の多さには若干うんざりするかもしてませんが。
(2002/6/12)
- 遠山啓:"数学入門(上)", 岩波新書(青版)G4 (1959).
数学をざーっと復習してみよう。忘れかけた幾何の定理を思い出してみよう。いろいろなエピソードも載っていて、気軽に読むことができる。 (2003/8/21)
- 遠山啓:"数学入門(下)", 岩波新書(青版)G5 (1960).
数学をざーっと復習してみよう。ケプラーの法則からニュートンの万有引力の法則を導くあたりははじめて知った。積分形の法則と微分形の法則のお話は研究をすすめていく上でも参考になりそう。 (2003/12/8)
- 統計学
- 西内啓:"統計学が最強の学問であるーデータ社会を生き抜くための武器と教養",
ダイヤモンド社 (2013).
「ビッグデータ」大流行の時代、ネット上での広告はカスタムメード。みんな透明人間にされてる気がしないかい。どうか秘密警察全盛の時代に戻りませんように。 (2013/6/13)
- 橋本大也:"データサイエンティストーデータ分析で会社を動かす知的仕事人",
ソフトバンク新書231, ソフトバンククリエイティブ社 (2013).
「ビッグデータ」から何を、どのように読み解くか?その仕事の概略をさーっと見ておきましょう。
(2014/3/6)
- 津田大介:"ゴミ情報の海から宝石を見つけ出すーこれからのソーシャルメディア航海術", PHPビジネス新書308, PHP研究所 (2014).
Facebookをはじめ各種のソーシャルメディアにより、ネット上にあふれる情報。それらを効果的に利用するにはどうしたらいいのか?「まずは、体験談を!紙の本で」(やっぱり、旧世代??) (2014/3/11)
- 小林孝嗣&できるシリーズ編集部:"できるポケット+ ビッグデータ入門―分析から価値を引き出すデータサイエンスの時代へ―", インプレスジャパン (2014).
世間を騒がすビッグデータ、いったいどんな技術なの? (2014/12/12)
- 理科
- 物理学
- 物理学一般
- 金子務:"思考実験とはなにかーその役割と構造を探るー", 講談社ブルーバックスB-643(1986).
ロジックとレトリックを駆使して、論敵を論破するには。 物理理論の構築はどのようにすすめられたか?一読してもよくわからないが、 なんだかおもしろい。(2000/8/24)
- 都筑卓司:"「場」とはなにかー自然界の「力」の統一像を求めてー",
講談社ブルーバックスB-363(1978).
電磁場、重力場、素粒子とは?プロローグとエピローグはおもしろい。 (2000/8/30)
- 武者利光:"ゆらぎの世界ー自然界の1/fゆらぎの不思議ー", 講談社ブルーバックスB-442(1980).
自然界に内在するゆらぎのおもしろさを解説。ランダム現象、1/fゆらぎ、1/f^2ゆらぎ とはなんだろう。 (2000/12/31)
- E.
M. サビツキー, B. C. クリャチコ(斎藤恒三, 小坂今雄監修/木下高一郎訳):"金属とはなにかー文明を支える物質のチャンピオンー",
講談社ブルーバックスB-263(1975).
毎日お世話にならずには過ごせない金属のお話を平易に解説。今はなきソ連の科学者の考え方がなかなかおもしろい。 (2001/6/4)
- 神原武志, 佐々木直幸, 内藤正美, 渕上信子:"コンピュータ物理の世界ー三体問題からカオス、ソリトンまでー", 講談社ブルーバックスB-849(1991).
コンピュータを使った物理問題のシミュレーションをやさしく解説。大枠を掴むにはいい。(2002/7/11)
- 小宮宗治:"超高真空がひらく世界ーハイテクを支える基礎科学ー",
講談社ブルーバックスB-609(1985).
半導体製造装置の基盤技術をなす真空技術を解説。古い蛍光灯の端が黒くなる理由はスパッタリングだと教えてもらった。(2002/8/23)
- 桑野幸徳:"アモルファスー不可思議な非晶質物質ー", 講談社ブルーバックスB-627(1985).
アモルファスって金属、半導体、絶縁体、なんでもありなんだと分かった。出版からもう20年ほどたったけど、実用化はどこまでいったのかな。(2003/4/1)
- 小林春洋:"レーザのはなし", 日刊工業新聞社SCIENCE AND TECHNOLOGY (1981).
20年ほど前に、レーザ技術はどこまですすんでいたか?おさらいしてみよう。技術進歩の緩急が実感できるはず。(2004/5/12)
- 朝永振一郎:"物理学とは何だろうか(上)", 岩波新書(黄版)85 (1979).
物理学の歴史を眺め直して、教科書にでてくる人たちが何をどういうふうに考えたかを追体験してみよう。 (2005/3/26)
- 蔵本由紀:"非線形科学", 集英社新書0408G、集英社 (2007).
まったくかけ離れた巨視的な状態に同一の物理的現象を見い出す非線形科学の威力を感じてみよう。
(2007/10/29)
- 蔵本由紀:"新しい自然学―非線形科学の可能性−", 双書 科学/技術のゆくえ, 岩波書店 (2003).
非線形科学は新しい自然学のプラットフォームを提供できるのか。小さく小さく世界を切り刻んだ物理学とは違う視点で世界を見てみよう。 (2011/4/3)
- 蔵本由紀:"非線形科学―同期する世界−", 集英社新書0737G, 集英社 (2014).
自然界にはいたるところで同期現象が見られる。非線形科学の目で同期現象の世界を眺めてみよう。
(2014/8/10)
- 佐藤文隆:"物理学の世紀", 集英社新書0005G, 集英社 (1999).
20世紀における物理学の大発展を振り返る。その知見が現在の文明の基盤となっていることは誰の目にも明らかであろう。 (2014/11/8)
- 武者利光:"ゆらぎの世界―自然界の1/fゆらぎの不思議―", ブルーバックスB-442, 講談社 (1980).
ゆらぎは自然界のいたるところで見られる普遍的な性質である。その物理的な意味を考えてみよう。
(2014/11/23)
- 蔵本由紀:"新しい自然学―非線形科学の可能性―", ちくま学芸文庫27, 筑摩書房 (2016).
科学技術の発展は著しいにも関わらず、地震の予知はなかなかできない。非線形科学に基づく新たな自然学の構築が待たれる。(2016/12/7)
- 量子力学
- 片山泰久:"量子力学の世界ーはじめて学ぶ人のためにー", 講談社ブルーバックスB-101(1967).
数式を全く使わずに説明された量子力学の入門書。量子力学的な考え方や その歴史的背景と周辺知識にざっと目を通しておくことは、数式の並んだ
専門書を読む前のトレーニングになかなかよさそう。 (2000/5/7)
- J.
C. ポーキングホーン(宮崎忠訳):"量子力学の考え方ー相対性理論 よりおもしろいー", 講談社ブルーバックスB-693(1987).
一度さっと読んでもよく分からないことが多いが、量子力学を ひとおり勉強した後に読んではどうだろう。片山氏の本と並列で読んだために、
どの内容がどっちに書いてあったかよく分からない。 (2000/5/9)
- 都筑卓司:"不確定性原理ー運命への挑戦ー", 講談社ブルーバックスB-155(1970).
量子力学をたとえ話として説明したいという人にはいいネタを提供してくれる。
(2000/5/14)
- 広瀬立成/細田昌孝:"真空とはなにかーじつは空っぽではなかったー", 講談社ブルーバックスB-555(1984).
クオーク、中間子、グルーオン、弱中間子となにやら怪しげな言葉を 耳にしても驚かなくなる程度の知識を仕入れるにはいい本。 (2001/2/3)
- 小出昭一郎:"物性のはなし", 東京図書(1987).
難解な物性の話をわかりやすく解説。電車のなかで、ねる前に布団の中で読むにはいい本。
(2001/3/7)
- 小出昭一郎:"量子力学のはなし", 東京図書(1983).
式のない量子力学の入門書。上記”物性のはなし”とかぶるところは多いが、 やはり、電車のなかとか、ねる前に布団の中で読むにはいい。 (2001/3/11)
- R.P.ファインマン(釜江常好、大貫昌子訳):"光と物質のふしぎな理論ー私の量子電磁力学ー", 岩波書店(1987).
式のない量子電磁力学の啓蒙書。素人向けに書かれた本だが、なんだかよくわからなかった。
(2001/10/5)
- 南部陽一郎:"クォークー素粒子物理の最前線ー", 講談社ブルーバックスB-480(1981).
素粒子の世界では、それらに色があったり、香りがあったり、世の中どうなってるのかなあという好奇心を触発してくれる一冊。 (2002/7/26)
- 電磁気学
- 後藤尚久:"電磁波とはなにかー見えない波を見るためにー", 講談社ブルーバックスB-563(1984).
数式を使わず、電磁現象を説明してみよう。目に見えない電磁波と 聞こえる音波との対比はためになる。(2000/5/20)
- 化学
- ファラデー(三石巌訳):"ロウソクの科学", 角川文庫2192(1962).
ファラデーの一般向けの名講義。ロウソクの燃焼からどれほどたくさんのことが分かるかを、実験を通して示す。講義はこうありたいものだ。訳は逐語訳的であるが、英語の言い回しがわかってよい。 (2002/5/8)
- 橋本和仁:"田んぼが電池になる!", ウェッジ(2014).
エネルギー問題は如何に解決するか?まずは身近にある電源のことを考えてみよう。
(2015/2/18)
- 生物学
- 矢部京之助:"疲労と体力の科学ー健康づくりのための上手な疲れ方ー",
講談社ブルーバックスB-658(1986).
疲労のメカニズムについて詳しく解説。科学的な健康づくりを目指す入門書。 (2001/11/22)
- 長谷川英祐:"働かないアリに意義がある", メディアファクトリー新書015(2010).
アリの社会と人間社会を対比しながら読むと、頑張ることの意味さえ見失いそうになる一冊。
(2011/7/12)
§ 奈良潤:"人工知能を越える人間の強みとは", 技術評論社 (2017). もちろん人工知能は生身の人間の知能とは大きく異なる。そのことを活かせばすべての仕事がAIに代替されることはありえない。人間だからできることは何かを問う。 (2017/11/23)
- 合原一幸編著、牧野貴樹、金山博、河野崇、青野真士、木脇太一:"人工知能をこうして創られる", ウェッジ (2017). 世は第三次AIブームに沸き、何でもAIで解決できそうな雰囲気である。その裏では、長いAI開発の歴史があり、数多くの試行錯誤が繰り返されている。 (2017/12/8)
- 鳥海不二夫:"強いAI・弱いAI−研究者に聞く人工知能の実像−",
丸善出版 (2017). オールマイティなAI(強いAI)の実現にはまだまだ時間がかかりそうだが、ある問題に特化したAI(弱いAI)は実用化しつつあるというのが現段階のようだ。 (2018/1/2)
-
- 地学
- 齋藤成文:"日本宇宙開発物語ー国産衛星にかけた先駆者たちの夢ー",
三田出版会(1992).
黎明期から平成4年に到る日本の宇宙開発の歴史を、その裏事情も含めて、おおいに語る。失敗の歴史等、技術史的な観点からも興味深い。 (2003/11/5)
- 研究生活
- 鷲田小弥太:"研究的生活の方法", 東洋経済新報社(1999).
研究的生活ってなんだ?大学や研究機関、企業の研究所とはちがった 私的な研究の場を構築する意味は。
(2000/8/20)
- 外山滋比古:"知的創造のヒント", 講談社現代新書490(1977).
本の読み方やノートの作り方を紹介。文系的研究をかいま見てみよう。 (2000/10/31)
- 渡部昇一:"知的生活の方法", 講談社現代新書436(1976).
カードによる論文作成など文系的研究をかいま見てみよう。 書斎のプランや散歩の効用、ワインやホットミルクの効果など 読みものとしても面白い。 (2001/1/22)
- 品川嘉也:"全脳型勉強法のすすめー脳生理学が教える効果的学習法ー",
講談社ブルーバックスB-705(1987).
丸暗記の無意味とイメージでとらえることの重要性を強調。発見的学習の 重要性を説く。(2001/1/26)
- 本多勝一:”ルポルタージュの方法”, 朝日文庫, 朝日新聞社(1983).
ルポルタージュをどのように書くかを市民講座での 講義内容をもとにまとめたもの。 レポートや報告記事の作成に役立つ。(2001/3/29)
- ロジャー・フィッシャー、ウィリアム・ユーリー(金山宣夫、浅井和子訳):”ハーバード流交渉術”, 知的生きかた文庫か12-1, 三笠書房(1985).
仕事においても家庭生活においても、他人との交渉事は極めて重要かつ難しいものである。この交渉をどのようにすすめれば、当事者双方に成果のある結果をもたらしうるかを、具体例を示しながら論述している。(2003/7/28)
- 毎日新聞科学環境部:”理系白書−この国を静かに支える人たち−”, 講談社(2003).
理系って何?何か損ばかりしてない?文系と生涯賃金が5000万も違う!!なんちゅうことや!!!文系にまかしとっては、この国の将来は真っ暗闇ちゃうか?中国の指導者層はみな理系らしいで。どないすんねん。(2003/9/19)
- 吉川弘之監修、田浦俊春、小山照夫、伊藤公俊編:”技術知の位相−プロセス知の視点から−”, 新工学知―1、東京大学出版会(1997).
工学って何?よく考えるとわからなくなるが、この本を読んで余計にわからなくなった。また、時間のあるときにゆっくり読んでみよう。(2003/11/14)
- Carl
J. Sindermann著(山本祐靖、小林俊一共訳):”成功するサイエンティスト−科学の喜び−”,
丸善(1988).
科学者の目指すところは何なのか?科学することの喜びとは?何の為に研究しているか迷うときには読んでみよう。(2003/11/24)
- 中村義作:”仕事に生かせる技術者の勉強法”, 近代科学社(2004).
著者の経験をもとに技術者の修めるべき学問とその習得法を指南。(2004/5/17)
- 吉川弘之監修、田浦俊春、小山照夫、伊藤公俊編:”技術知の本質−文脈性と創造性−”, 新工学知―2、東京大学出版会(1997).
「ものをつくる」ことの体系的知識って何?コンピュータを使って設計やデザインといった工学的活動をサポートするにはどうしたらいいのか?これも、時間のあるときにゆっくり読んでみよう。(2004/10/4)
- 宮内泰介:”自分で調べる技術”, 岩波アクティブ新書117、岩波書店(2004).
社会科学的調査手法についての入門書。ざーっと読んで、自分で調べてみるときの参考にしよう。(2005/6/27)
- 吉川弘之監修、田浦俊春、小山照夫、伊藤公俊編:”技術知の射程−人工物環境と知−”, 新工学知―3、東京大学出版会(1997).
デザインって何?これまでの工学の枠にとらわれない考え方にふれてみよう。(2005/12/17)
- ヘンリー・クーパーJr.著(立花隆訳):”アポロ13号 奇跡の生還”, 新潮文庫ク-32-1、新潮社(1994).
失敗から学ぶことの重要性、プロジェクトマネジメント能力、危機管理能力の必要性を身にしみて感じよう。(2006/5/8)
- 星野匡:"発想法入門(3版)", 日経文庫1077、日本経済新聞社 (2005).
創造的な仕事をしたいが、そんなアイデアどこで思いつくの?発想に詰まったときに読んで試してみよう。(2006/6/23)
- 竹内薫:"99.9%は仮説―思いこみで判断しないための考え方―", 光文社新書241、光文社 (2006).
「常識、先入観を疑う。」研究に対する基本的な態度を、多くの例を交えながら力説。研究に行き詰ったら」、原点を思い出そう。(2006/7/15)
- 鷲田小弥太:"学者の値打ち", ちくま新書480, 筑摩書房(2004).
学者のピンって、キリっているんだね?よくわからない人文社会系の学者の値打ちを実名でランク付け。「教養」をつけねば。 (2006/9/15)
- 仙石正和,
米田政明, 長谷川淳, 小山純, 丸山武男, 升方勝己, 龍山智榮, 茂地徹, 西村伸也編:"工学力のデザイン", 丸善(2007).
現在の工学部に求められる教育カリキュラムとはについて、新潟大学、富山大学、長崎大学の先駆的取り組みを紹介 (2007/5/13)
- 高橋誠:"問題解決手法の知識", 日経文庫341、日本経済新聞社 (1984).
何か解決法を見つけだすには、いろいろな考え方の手法を知っておいたほうがよい。一度目を通して実践してみたい。(2007/10/16)
- 畑村洋太郎:"技術の創造と設計", 岩波書店 (2006).
設計を行う際のシステマティックな方法論を提供している。「楽しいお花見の企画のしかた」など、平易な例題で方法論を解説しているので、この方法を自分の問題に適用することも容易である。一読をおすすめする。(2007/11/16)
- 松下祥子:"科学者たちの奇妙な日常", 日本経済新聞出版社 (2008).
女性科学者の日常を紹介。何か科学者っておもしろそーって思ってほしい。やってる本人は大真面目でおもしろいんですけどね。(2008/12/13)
- 竹内薫:"理系バカと文系バカ", PHP新書586, PHP研究所 (2009).
自分の「理系バカ」度を再認識してしまった。もう少し相手のことを考えながらしゃべるようにしよう。(2009/3/26)
- 今野浩:"すべて僕に任せてください―東工大モーレツ天才助教授の悲劇―", 新潮社 (2009).
「赤裸々すぎて、コメントのしようがない。」(2009/5/8)
- 速水浩平:"「振動力発電」のすべて", 新潮社
(2008).
大学院生による起業の話。「自分も頑張らないと。」と反省させられた。でも、3時間睡眠は無理。若いころは少々寝なくても大丈夫だったような。でも、休みの日はズーッと寝てたっけ。(2009/8/22)
- 内田麻理香:"科学との正しい付き合い方", ディスカヴァー・トゥエンティワン社 (2010).
「科学的知識」と「科学的思考法」を分けて考える。誰に何を伝えるかを考える必要があるが、一般の人向けのお話はとっても難しいですね。(2010/5/9)
- 河田聡:"論文・プレゼンの科学", アドスリー (2010).
こんな考え方があったのか。と独自の理論を展開。簡潔で、分かりやすく、さっと読める手軽さが印象的(2010/5/23)
- 平林純:"論理的にプレゼンする技術―聴き手の記憶に残る話し方の極意―", サイエンス・アイ新書SIS-103, ソフトバンククリエイティブ (2009).
どんなプレゼンが効果的かを、パワーポイントを使って具体的に指南。(2010/10/18)
- 瀬名秀明,
池谷裕二監修:"東大博士が語る理系という生き方", PHPサイエンス・ワールド新書031, PHP研究所 (2010).
東大で博士の学位を取得した8名の若手研究者が語る「東大とは」、「博士って?」、「研究者とは?」。(2010/12/16)
- 今野浩:"工学部ヒラノ教授", 新潮社 (2011).
前作に引き続き、赤裸々すぎて、コメントのしようがない。「工学部ヒラノ准教授」を書いたら、もっとたいへんなことになるかな?(2011/2/15)
- 松崎有理:"あがり", 創元日本SF叢書, 東京創元社 (2011).
東北大学の理系学生、ポスドクを主役に据えたSF小説集。生命科学、数学科など理系人の日常が垣間見れておもしろい。(2011/11/1)
- 桜井邦朋:"日本人の知的風土", 祥伝社新書, 祥伝社 (2012).
国際競争がますます激化する科学技術の世界。日本的価値観のままでは国際競争で辛酸をなめるばかり。しかし、日本的価値を強みに転じて、国際社会で生きていく必要を説く。(2013/1/30)
- 加藤大治:"心の情報処理能力を向上させるための方法(第2版)", パレード (2012).
私にとっては概念的過ぎて、よく理解できなかった。(2013/3/6)
- 鎌田浩毅:"京大理系教授の伝える技術", PHP新書876, PHP研究所 (2013).
どう伝えれば他人に伝わるのか?研究者、技術者にとってはすごく大事なことながら、「本業とは違う。」という意識がどうしても残ってしまう。貴重な研究成果が他人に認められるように苦手意識を払拭しよう。(2013/8/24)
- 市川伸一:"勉強法が変わる本―心理学からのアドバイス―", 岩波ジュニア新書350, 岩波書店 (2000).
勉強をやってるのに、なかなか身に着かない。勉強のやり方を間違えていませんか?一度自分の勉強スタイルを見直してみよう。(2013/11/27)
- 沖大幹:"東大教授", 新潮新書560, 新潮社 (2014).
大学の先生って何やってんのー?の入門書。(2014/7/12)
- 今野浩:"ヒラノ教授の論文必勝法―教科書が教えてくれない裏事情―", 中公新書ラクレ480, 中央公論新社 (2013).
論文ってなかなか審査に通らないとめげてしまいそうになりますが、それを乗り越えるコツがわかればしめたものです。査読者、エディターもつらいんだけどね。(2014/8/14)
- 畑村洋太郎:"技術大国幻想の終わり―これが日本の生きる道―", 講談社現代新書2322, 講談社 (2015).
かって、技術大国として、米国との技術摩擦問題が話題になったのは既に四半世紀前、新興国のキャッチアップのスピードに脅威を覚えつつ、日本はどのような方向に進めばいいのか?(2015/8/2)
- シーナ・アイエンガー(櫻井祐子訳):"選択の科学―コロンビア大学ビジネススクール特別講義―",
文春文庫S-13-1, 文藝春秋 (2014).
人生は選択によって可能性を狭めていく行為だと、師が言っていた意味がひしひしと感じられるお歳となりました。(2015/11/13)
- ポール・J・シルヴィア(高橋さきの訳):"できる研究者の論文生産術―どうすれば「たくさん」書けるのか",
講談社 (2015).
研究活動のなかで論文執筆は重要な過程であるにも関わらず、何かと言い訳をつけて後回しにしがち。そうすれば論文の執筆活動を続けられるかの知恵を提供。(2016/1/9)
- 中山健夫:"京大医学部で教える合理的思考", 日経ビジネス人文庫776, 日本経済新聞出版社 (2015).
先入観にとらわれて合理的に考えることができないことは多々あるけれども、そうなっていることに気づけない場合も多いよね。(2016/3/1)
- 酒井邦嘉:"科学者という仕事―独創性はどのように生まれるか―", 中公新書1843, 中央公論新社 (2006).
不断の試行錯誤の繰り返しの中から、幸運の神が微笑んだときに、新しい発見が生まれる。方法論としてはそれしかないのでは?「偶然」を味方につける方法。(2016/6/30)
- 江渡浩一郎+くとの:"ニコニコ学会βのつくりかた―共創するイベントから未来のコミュニティへ―", フィルムアート社 (2016).
全く新しい学会の形とは?リアルタイム共創プラットフォームの試みの具体的方法を惜しげなく教えてくれる。(2016/12/15)
- 下條竜夫:"物理学者が解き明かす思考の整理法", ビジネス社 (2017). タイトルと中身は違っていたけど、専門外のものごと果敢に挑戦する姿勢は見習いたいと思います。(2017/7/20)
- 飯田英明:"プレゼンに勝つ図解の技術", 日経文庫1272, 日本経済新聞出版社 (2007). どのようにプレゼンテーションを組み立て、スライドの構成をどのようにすれば効果的なプレゼンができるのかを具体的に解説。(2019/6/9)
- 外山滋比古:"思考の整理学", ちくま文庫と−1−1, 筑摩書房
(1986). 誰しも毎日何か考えながら生きているが、頭の中に浮かぶ考えは整理のつかない断片に過ぎない。考えをまとめるにはどうすればいいのか。そのための多くのヒントを与えてくれる。(2019/8/27)
-
- 大学生活
- 立花隆:"東大生はバカになったか--知的亡国論+現代教養論--", 文藝春秋(2001).
現代の教養って何だ?著者が東大の教壇に立ち、教授会に出席して感じたことから教養教育のありかたについて大胆に提言。 (2001/11/25)
- 浅野攝郎、大森弥、川口昭彦、山内昌之:"東京大学は変わる—教養教育のチャレンジ--", 東京大学出版会(2000).
大学設置基準の大綱化により、多くの大学で教養部が廃止され、教養教育(一般教育)の意味が深く問われずに放棄されてきたように思う。専門分化が激しくすすんだ今こそ教養の意味を問い直す必要があるのではないだろうか? (2003/8/18)
- 浅野誠:"授業のワザ一挙公開—大学生き残りを突破する授業づくり--", 大月書店(2002).
大学の授業を活性化するための方策を伝授。一般教養および教育学部向けに書かれた内容を工学部向けにするとどうなるかな?創成型授業のアイデアを得よう。(2003/9/29)
- 澤昭裕,
寺澤達也, 井上悟志編著:"競争に勝つ大学—科学技術システムの再構築に向けて大学--", 経済産業研究所経済政策レビュー12, 東洋経済新報社(2005). 国立大学法人化で多くの自由を得たと思われた大学。しかし、この本で述べられたような大学にいつ到達できるのか?(2003/10/4)
- 森靖雄:"大学生の学習テクニック", 大月書店(1995). パソコンが本格的に導入される前の本なので、内容的には少し古さを感じさせるが、基本的な学習スキルは懇切丁寧に解説されているので、パソコンを応用して、それらのスキルを活かすようにすればよい。(2007/9/4)
- 石渡嶺司:"最高学府はバカだらけ―全入時代の大学 「崖っぷち」事情―",
光文社(2007). 250校の大学を回られただけあって、なかなか鋭いことが書かれている。バカな学生を量産しないように、今日も教育に励みましょう。(2007/10/1)
- 水月昭道:"高学歴ワーキングプア―「フリーター生産工場」としての大学院―",
光文社(2007). フリーターを量産するために大学院があるわけではない。大学院での教育指導内容と実社会での要求に乖離があるのは、教員の勉強不足でもあるが、直ぐに役立つ技術だけを求められる傾向は亡国を招く。直ぐに役立つということは直ぐに陳腐化するか、模倣されるということだから。肝に命じて教育にあたろう。(2008/1/22)
- 潮木守一:"職業としての大学教授", 中公叢書, 中央公論新社(2009). 同じ大学といえども、ところ違えば中身は違う。よって、同じ大学教員を名乗っていても、欧米の大学教授と日本の大学教授ではずいぶん違うのですね。ドイツには大学院はない(???)にはびっくり(2010/1/2)
- 天野郁夫:"大学の誕生(上)", 中公新書2004, 中央公論新社(2009). 明治期において、どのように日本に高等教育が導入されていったかた詳述。すったもんだの高等教育機関形成史(2010/2/?)
- 天野郁夫:"大学の誕生(下)", 中公新書2005, 中央公論新社(2009). 大正7年の「大学令」、「高等学校令」にいたる高等教育の歩みを詳述。今を考えるには源流を考える必要があることを実感できる。歴史の呪縛って深いものですね。(2010/5/27)
- 水月昭道:"ホームレス博士―派遣村・ブラック企業化する大学院―",
光文社新書479, 光文社(2010). 「高学歴ワークキングプア」に次ぐ第二弾。幸いなるかな電気系の博士修了生には考えられない話だが、文系と理系の一部のオーバードクター問題は大変なことになっているようです。(2010/10/30)
- 森博嗣:"大学の話をしましょうか―最高学府のデバイスとポテンシャル―", 中公新書ラクレ195, 中央公論新社(2005). 現代の学生気質と国立大学教員の内情を優しい筆致ながら、鋭く描き出している。国立大学教員からミステリー作家に転進を遂げた著者はえらい。(2010/11/1)
- 水月昭道:"アカデミア・サバイバル―「高学歴ワーキングプア」から抜け出す―",
中公新書ラクレ329, 中央公論新社(2009).
苦労してとった博士の学位を活かす職業につくことはなかなか難しい。このアカデミアに常勤ポストを得るための悲哀を曝け出す。(2010/11/6)
- 木村誠:"消える大学生き残る大学", 朝日新書290, 朝日新聞出版(2011). 人口減少、少子化のすすむ中で肥大化を続けた大学、生き残るためには何を捨て、何をなし、何を目指すべきか。混沌とした大学の実情を整理。(2011/4/22)
- 諸星裕:"大学破綻", 角川oneテーマ21, 角川書店(2010). 潰れる大学がいよいよ急増しそう。教職員の必死の頑張りで、建て直しをはかる大学あり、静かに消え行く大学あり。どのような建て直しが有効なのか、大学運営のプロが語る。(2011/6/3)
- 吉見俊哉:"大学とは何か", 岩波新書(新赤版)1318, 岩波書店(2011). 大学とはどのように生まれ、どのように変化して、今に到るのか?今後の大学の行方を考えさせられる書。(2011/9/20)
- 永井昇:"あなたも大学教授になれる―「知的自由人」のすすめ―", 中央公論事業出版(2011). 文系教員と理系教員の強烈な違いがひしひしと分かりました。不思議な文体が楽しめました。(2011/9/21)
- 竹内洋:"大学の下流化", NTT出版(2011). 既出短文の寄せ集めのため、論点があちこちに散らばってしまった感は否めないが、大学の置かれた現状を大掴みにするには良い本である。(2011/11/11)
- 矢野眞和:"「習慣病」になったニッポンの大学―18歳主義・卒業主義・親負担主義からの解放―", 日本図書センター(2011). 人口減、景気の停滞、仕事の海外流出等閉塞感に苛まれ続ける日本に巣食う病巣の一端が日本的大衆大学にあるのかもしれませんね。(2011/11/20)
- 尾木直樹,
諸星裕:"危機の大学論―日本の大学に未来はあるか?―", 角川oneテーマ21, A-146, 角川書店(2011). ここまできかたと驚きの「便所飯」。気付かなかった―。(2012/1/6)
- 櫻田大造:"大学教員採用・人事のカラクリ", 中公新書ラクレ401, 中央公論新社(2011). 身につまされます。(2012/1/20)
- 沢田健太:"大学キャリアセンターのぶっちゃけ話―知的現場主義の就職活動―",
ソフトバンク新書177, ソフトバンク クリエイティブ株式会社(2011). 就職の1年半以上前から学生はもう就活に夢中。「就活中毒」とも言える症状にのたうちまわっています。(2012/2/6)
- 石渡嶺司,
山内太地:"アホ大学のバカ学生―グローバル人材と就活迷子のあいだ―", 光文社新書561, 光文社(2012). もう少しいい加減な世の中の方が、ゆとりのある学生が育ったのでは?「ゆとり」と名付けた教育が世の中真面目一辺倒にしちゃったんじゃないかな?(2012/3/4)
- 城戸淳二,
坂本桂一:"学者になるか、起業家になるか―理系の未来は明るい―", PHP新書769, PHP研究所(2011). 回り道の経験が現在の地位につながっている。最小の努力で最大の幸福を手に入れるのは、並みの人間の能力では難しい。(2012/3/24)
- 杉原厚吉:"大学教授という仕事", 水曜社(2010). 大学教員の多様なお仕事をわかりやすく紹介。研究室スタッフも教授のサポート部隊として大忙しです。(2012/3/30)
- 苅谷剛彦:"アメリカの大学・ニッポンの大学―TA、シラバス、授業評価", グローバル化時代の大学論@、中公新書ラクレ429、中央公論新社(2012). 1992年に出版された内容に、少し内容が追加されたもの。20年前の指摘から、日本の大学で変ったものもあるが、あまりうまくいっていないところも多い。大学界にも自由化をもちこんで、新しいアイデアにいろいろとチャレンジできる環境ができないものか?(2012/11/28)
- 苅谷剛彦:"イギリスの大学・ニッポンの大学―カレッジ、チュートリアル、エリート教育", グローバル化時代の大学論A、中公新書ラクレ430、中央公論新社(2012). オックスフォード、ケンブリッジのエリート教育の方法について詳しく紹介。理系だと研究室での教育が「チュートリアル」になっているのかも。専門分野だけでなく、全人教育から「チュートリアル」する必要は認めるが、いまのままでは大学教員に余裕がなさすぎる。(2012/12/7)
- 倉部史記:"看板学部と看板倒れ学部―大学教育は玉石混交", 中公新書ラクレ422、中央公論新社(2012). 私が大学に入学した30年前と比べると、学部、学科名はずいぶんとバラエティに富んだものになった。しかし、その中身はというと、どれほどの変化があったものか、???である。内と外を使い分けたり、煙に巻いたりといった小細工なしでもいいんじゃないかな。くれぐれも「看板に偽りあり」とは言われないようにしたい。(2012/12/27)
- 宮田由紀夫:"米国キャンパス「拝金」報告―これは日本のモデルなのか?",
中公新書ラクレ413、中央公論新社(2012). 世界大学ランキングの上位に名を連ねる超エリート大学だけがアメリカの大学じゃない。日本の大学が米国の大学を範としてとりいれた数々の仕組みは、おおもともの大学では如何に成果があがっているのか、いないのかを数字で赤裸々に語る。(2013/1/9)
- 辻太一朗:"なぜ日本の大学生は、世界でいちばん勉強しないのか?",
東洋経済新報社(2013). 大学生が勉強しない背景には、学生、教員、社会がそれぞれ最適化を図った結果だと結論づけている。教員としては耳の痛い話だが、思い当たらないわけでもない。グローバル化は余裕をなくした、毎日経済戦争のような状態を作り出してしまったのか?何か世の中はすすむ方向を間違えたのではないかと考えてしまう。(2013/4/23)
- 市川伸一:"勉強法の科学―心理学から学習を探る", 岩波科学ライブラリー211, 岩波書店 (2013). 一所懸命勉強してるのに、思ったような成績がとれない。どうしてだろう?勉強量の絶対的不足でなければ、勉強法を見直してみてはどうだろうか?かなり平易に解説してくれていますので、さーっと目を通してみればいかがでしょうか?(2013/9/27)
- 竹内洋:"学歴貴族の栄光と挫折", 講談社学術文庫2036, 講談社 (2011). 学歴と教養の日本史を読み解く。高等教育の黎明期におけるエリートとは?(2013/11/17)
- 平山一城:"大学の淘汰が始まった!", 宝島社新書416, 宝島社 (2013). 今、大学はどこを漂流しているのか?未来地図を持たない我々はどこに流れ着くのか?(2014/1/24)
- 山内太地:"大学のウソ―偏差値60以上の大学はいらない―", 角川oneテーマ21, A-177, 角川書店 (2013). 日本の大学は、海外の大学に比べてかなり劣っているらしい(?)。国際会議で活躍する日本人学生の姿を見てほしい。(2014/7/9)
- 山崎徹,
渡辺千鶴, 井上久男:"データでわかる日本の未来―危ない大学―最高学府の耐えられない軽さ", 洋泉社MOOK, 洋泉社 (2011). 激動の渦中にありながら、対処療法的な対策しか打ちだせず、時代の中で漂流するかに映る大学。いったい「大学って?」と初心に戻って抜本的に見直す必要があると思う。教員と学生のギルドとして、「学問」を追い求める共同体として再生する必要があるのでは。(2014/3/5)
- 中島義道:"東大助手物語", 新潮社 (2014). 東大文系助手の赤裸々な実状。(2015/1/1)
- 竹内洋:"学問の下流化", 中央公論新社 (2008). 明治期にエリート教育としてはじまった日本の大学の歴史は、戦後の大衆化を経て下流化の流れが止まらない。(2015/1/4)
- 中島義道:"働くことがイヤな人のための本", 新潮文庫, な‐33‐3, 新潮社 (2001). 大人になったら働くことが当然と思ってきたが、働くことに向かいあえない学生が現れはじめた。でも、そう考える人はたくさんいるらしい。(2015/1/15)
- 山田勝監修, 国際文化教育センター編:"かわいい子には留学させよ―子どもを国際人に育てたい親のための留学ガイダンス―", ジャパンタイムズ (1987). 出版当時、まだ大学生だったので、留学情報に飢えていたのでしょうね。インターネットはまだ、大学間メールくらいでしたしね。(2014/11/27)
- 鍋田恭孝:"子どものまま中年化する若者たち―根拠なき万能感とあきらめの心理―",
幻冬舎新書386, 幻冬舎 (2015). どのように対処すればよいのか全く検討がつかない大学生が増えている。実在感がないのだ。(2015/9/2)
- 竹内和芳:"東京大学第二工学部―なぜ、9年間で消えたのか―", 祥伝社新書448, 祥伝社 (2015). 第二次世界大戦における技術者養成のために設けられ、戦後の日本経済を引っ張ってきた多くの人材を育てた幻の学部とは?(2015/12/17)
- 室井尚:"文系学部解体", 角川新書K-58, KADOKAWA (2015). 高等教育界に大騒動を巻き起こした文系学部解体の真意とは。(2015/12/27)
- 功刀滋:"なぜ日本の大学には工学部が多いのか―理系大学の近現代史", 講談社 (2016). どの大学にもその歴史がある。それぞれの大学工学部の成立過程を詳細に紹介。(2017/1/28)
- 鈴木典比古:"なぜ国際教養大学はすごいのか―トップが語る世界標準の大学教育論―",
PHP新書1048 , PHP研究所
(2016). すべての授業が英語、留学必修の大学ではどのような教育が展開されているのか覗いてみよう。(2017/3/25)
- 天野郁夫:"帝国大学―近代日本のエリート育成装置―", 中公新書2424 , 中央公論新社 (2017). 旧帝と呼ばれる七つの大学の誕生から、その現況までを俯瞰してみよう。(2017/5/5)
- アキ・ロバーツ, 竹内洋:"アメリカの大学の裏側―「世界最高水準」は危機にあるのか?―", 朝日新書603 , 朝日新聞出版 (2017). アメリカの大学の現況を赤裸々に紹介。(2017/5/28)
- 橘木俊詔:"東大VS京大―その“実力”を比較する―", 祥伝社新書479, 祥伝社 (2016). 大学界の東の横綱「東京大学」と西の横綱「京都大学」を徹底比較。(2017/6/12)
- 塩ア均:"―教えて!学長先生―近大学長「常識破りの大学解体新書」", 中公新書ラクレ579, 中央公論新社 (2017). 「近大マグロ」「ド派手な入学式」など話題にことかかない近畿大学の奮闘はすごい。(2017/6/18)
- 山下柚実:"広島大学は世界トップ100に入れるのか", PHP新書1059, PHP研究所 (2016). 大競争時代を迎えた大学界において、世界ランキング100入りを目指す戦略とは。(2017/6/20)
- 山内太地,
本間正人:"高大接続改革―変わる入試と教育システム", ちくま新書1212, 筑摩書房 (2016). 大学全入時代を迎え、入試と初年時教育が大きく変わろうとしている。アクティブラーニング等各大学の先進的取り組みを紹介。(2017/7/7)
- 松下直子:"採用・面接で「採ってはいけない人」の見きわめ方", 同文舘出版 (2012). ペーパーテストでは優秀でも、どうじても面接がうまくいかずに就職が決まらない学生がいる。一朝一夕に人格を変えるわけにもいかないが、人類の生存戦略としての多様性と見れば、分からないでもない。何が幸せかは本人にしか分からないものね。(2017/7/16)
- 木村誠:"大学大倒産時代―都会で消える大学、地方で伸びる大学−", 朝日新書627, 朝日新聞出版 (2017). 少子化がすすむ中、大学が増え続けられるわけがない。直前に迫る淘汰の波に大学はどのように挑むのか。(2017/11/8)
o 鷲田小彌太:"【最終版】大学教授になる方法", 言視舎 (2017). 大学教員には教員面免許がない?では、どうすれば大学教員になれるのか。これまで多くの指南書を出されてきた鷲田先生からの最終指南書。(2018/2/2)
- 鳥集徹:"医学部", 文春新書1151, 文藝春秋 (2018). 医学部合格は受験戦争の勝ち組?本当にやりたいこと、適性となる異なる進路を選ぶことは、本人にとっても、患者にとっても本当に幸せなのか?(2018/3/31)
o 田坂広志:"東大生となった君へ―真のエリートへの道―", 光文社新書942, 光文社 (2018). 大学に入ることがゴールではなく、人生の新しいステージのスタート地点である。自分を見失うことのないようにしっかり自分の頭で考えながら歩んでほしい。(2018/4/23)
o おおたとしまさ:"ルポ東大女子", 幻冬舎新書489, 幻冬舎 (2018). 女性の社会的役割の変化と現在の高学歴女子事情を紹介。時代とともに移ろう女性・男性像について考える。(2018/6/24)
o ヤング吉原麻里子、木島里江:"世界を変えるSTEAM人材―シリコンバレー「デザイン思考」の核心―", 朝日新書702, 朝日新聞出版 (2019). デザイン思考の導入で理科系教育の革新を。新たな発想を産む土壌を育てよう。(2019/4/4)
o 宮津大輔:"アート×テクノロジーの時代―社会を変革するクリエイティブ・ビジネス―",
光文社新書888, 光文社 (2017). コンピュータグラフィックなど情報技術の進展により、アートとテクノロジーの境目が曖昧に。現行のメディアを越えた新たな社会はその先にある。(2019/4/4)
- 小川洋:"地方大学再生―生き残る大学の条件", 朝日新書710, 朝日新聞出版 (2019). 平成時代に増えすぎた大学の中で、少子化のなかで生き残りをかけて教育改革に取り組む地方大学を紹介。(2019/6/13)
o 藤垣裕子, 柳川範之:"東大教授が考えるあたらしい教養", 幻冬舎新書560, 幻冬舎 (2019). 教養とは何か?どのような教養を身につけるべきか?現代を生き抜くために必要な教養について考える。(2019/7/5)
- 五神真:"大学の未来地図―「知識集約型社会」を創る―", ちくま新書1386, 筑摩書房 (2019). 大学のあり方が大きく変わる中、その進路を模索する。東大総長の示す道標とは。(2019/7/14)
- 木村誠:"「地方国立大学」の時代―2020年に何が起こるのか―", 中公新書ラクレ664, 中央公論新社 (2019). 大学のあり方が大きく変わる中、その進路を模索する。広島大学の取り組みとは。(2019/9/27)
- 苅谷剛彦,
吉見俊哉:"大学はもう死んでいる?―トップユニバーシティーからの問題提起―", 集英社新書1006E, 集英社 (2020). 海外の大学から見た日本の大学の問題点を鋭く指摘。「大学での勉強とは何か?」からの根本的な問い直しが必要ではないか。(2020/1/22)
- 池上彰,
佐藤優:"教育激変―2020年、大学入試と学習指導要領大改革のゆくえ―", 中公新書ラクレ 653, 中央公論新社 (2019). 国としてどんな人材を育てるかを決める学習指導要領が変更され、大学入試も大きく変わろうとしている。しかし、土壇場でぼろぼろ崩れる様子はみたくなかった。(2020/1/25)
- 東谷護編著、佐藤良明、森利枝、伊藤守、標葉靖子、小島美子、塚原康子:"教養教育再考―これからの教養について語る五つの講義―",
ナカニシヤ出版 (2019). 旧制高校の流れを汲む教養部が解体されてからずいぶん経った。目まぐるしく変化する世の中で、大学で学ぶべき教養の中身も変化する必要があるのか?実務的知識の修得に偏りがちな議論の中で真に身に着けるべき教養を問う。(2020/9/20)
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- 保健体育
- 辧野義己:"大便通—知っているようで知らない大腸・便・腸内細菌--",
幻冬舎新書290, 幻冬舎(2012).
健康のバロメータである便について良く理解して、健康な生活をおくりたいものです。食生活によって大きく変わる便の状態、毎日のトイレが楽しく?なるかも。 (2013/3/17)
- 樋口進:"スマホゲーム依存症", 内外出版社 (2018). 四六時中気になってしかたのないスマホ。スマホゲームをやりだすとあっという間に時間が過ぎてしまい、大事なことは後回し。後悔しても遅いと思うのはまわりの大人のみ? (2018/10/11)
お帰りは、こちらです。